御朱印帳考察 #御朱印 #御朱印帳
「描く側の目線と御朱印帳」
ということで信仰心からなる寺社参拝の側面はここでは述べず、単純に「描く」という観点で御朱印帳に関してメリットデメリットなど述べてみようと思います。
1、通常サイズの御朱印帳
本来の御朱印でしたら「印」がこのサイズの御朱印帳のサイズに作られているので、書き手としてはいつもの朱印を安定して授与できると思います。
4ページサイズを描く際に「広げやすい」という特徴があると思います。
2、見開きサイズ
通常の御朱印帳の二倍のサイズ。
通常の朱印がこの見開きサイズである場合、これが最も適しています。
また見開きの書き置きを折り曲げずに貼り付けることができます。
縦幅が通常サイズと変わらないので、「印」のサイズにより意図した構図とかけ離れてしまうことがないことも利点ですね。
描きやすく、イメージが崩れないが広げにくいという点もあります。
また、縦見開きにした場合横幅が狭くなるので若干描きづらくなります。
3、和紙、和綴じ
和紙からなるかなり大きめな御朱印帳。
和綴じということで、書く面に曲線が生じます。
隅の方にも書き入れをする寺社は多少苦労するのではと思いますが、和紙ならではの味は出ます。
染み込み、滲みに関しては通常の御朱印帳とかなり違いがありますので使用する墨によっては予期せぬ仕上がりになる可能性があります。
そうなった場合でもクレームなどはしないでください。
大型なので印と文字のバランスも変わってきます。
見開き書き入れには向きません。
描く側としては墨汁を変えたり、都度ドライヤーで乾かすなどの工夫をしてみると良いでしょう。
4、豆御朱印帳
わたしのような、書き手に権能のある寺社でしたら問題ないかと思いますが職員が描いて印を打つ寺社に向くかは疑問です。
わたしの場合、ご縁でアドリブを盛り込んで印をはみ出させて可愛らしく仕上げることは素敵なことだと思います。
しかし書き手が寺社職員さんであり、基本的に決められたデザインに仕上げるよう任ぜられていた場合手詰まりとなる可能性があります。
豆御朱印帳は家族経営の寺社に向いており、寺社と受けられる方の信頼関係によって良いご縁となっていくものと思います。
5、B5以上の大型御朱印帳
多種多様の印とデザインを持っている家族経営の寺院には大変喜ばれると思います。
絵を小さく描くことは至難の技でして、それを気にしなくて良い大型のキャンバスは一種のリラックスにつながります。
しかしながら文字と印のみの当該寺社定型の朱印をお求めの際には、本来大きく印を見せたかったのに帳面が大きいため印が小さくなってしまったなどの「バランスの崩れ」が引き起こされます。
文字やイラストはある程度拡大縮小ができますが、印はそれができません。
ここにご配慮頂き、寺社に合った御朱印帳を選ばれると良いと思います。
6、山数の多い御朱印帳
描く際に段差が生じますので、場合によっては描きにくくなります。
寺社がそれを補う手段を持っていれば良いですが、そうでない場合山数の少ない御朱印帳をお持ちいただいた方が親切です。
また、相対して描く際には「これを使ってください」と、段差を和らげるなんらかのアタッチメントをお持ちいただければ大変助かります。
そんな感じでしたが「完璧な御朱印帳は無い」というのが実際のところ。
適していないハードウェアに双方不本意となる仕上がりを提供することを、我々は望みません。
頂きたい御朱印、描きたい朱印双方が歩み寄ることができるよう、どうぞ複数種類の御朱印帳を持ってご参拝くださいませ。
と、まあ、そんな感じである。
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